角川映画 1976-1986 日本を変えた10年 中川右介著



70年代に突然「犬神家の一族」のテレビコマーシャルから始まり、その映画と本と音楽の融合と大宣伝で一世を風靡した角和映画の創立~栄光~翳りまでを記した作品です。中心人物はもちろん、若くして角川書店の社長になり角川映画(角川春樹事務所)の創始者角川春樹氏。そして角川映画に関わった映画監督、原作者、俳優さんたちの当時の様子が描かれて、映画好きには堪らない内容です。特に最初から大林宣彦監督の有名になる前のエピソードが結構挿入されていて、これも興味を引くものです。
角川映画は、イメージ的には世間の話題をさらい、よく売れた映画たちのような気がしますが、実際には意外と興行収入が高くない作品もあり、映画評論家たちには徹底的に酷評されたみたいです。でも当時、角川映画といえば観たい!と思っていた一般観衆からしたら、鮮明に記憶に残る映画たちであったことも確かです。

紹介されている映画は、

「犬神家の一族」(1976年:市川崑監督、石坂浩二主演、横溝正史原作)
1960年代には忘れられていた巨匠横溝正史氏の探偵小説を掘り起こし、映画実績のない石坂浩二さん、往年のスター高峰美枝子さん、ヒット作がない市川崑監督、流行でなかった最後に関係者を集めて「犯人は○○」と解き明かす探偵スタイル、でヒット要素がないといわれていた映画をテレビコマーシャルで一躍有名にさせ文庫本と合わせてヒットさせた手腕。ちなみに、カラー刷りカバーを付けたのは角川文庫からだそうです。


「人間の証明」(1977年:佐藤純彌監督、松田優作主演、森村誠一原作)
本格的ニューヨークロケ。B級映画にふさわしいエネルギーを持っていると起用された松田優作。ハリウッド脇役スターのジョージ・ケネディ(最初のオファーはロイ・シャイダー、テリー・サバラス)。映画主題歌のジョー山中の「人間の証明のテーマ」(逮捕されてテレビに出演できなかったのでレコードが大ヒット)。そして「かあさん、ぼくのあの帽子、どうしたでしょうね」の流行語フレーズで大ヒットした作品。


あとは、懐かしさいっぱいで説明を書きたいですけど、タイトルだけで・・

「野性の証明」(1976年:佐藤純彌監督、高倉健主演、森村誠一原作)
「戦国自衛隊」(1979年:斉藤光政監督、千葉真一主演、半村良原作)
「悪魔が来たりて笛を吹く」(1979年:斉藤光正監督、西田敏行主演、横溝正史原作)
「白昼の死角」(1979年:村上透監督、夏八木勲主演、高木彬光原作)
「蘇る金狼」(1979年:村上透監督、松田優作主演、大藪春彦原作)
「金田一耕助の冒険」(1979年:大林宣彦監督、古谷一行主演、横溝正史原作)
「復活の日」(1980年:深作欣ニ監督、草刈正雄主演、小松左京原作)
「野獣死すべし」(1980年:村上透監督、松田優作主演、大藪春彦原作)
「刑事珍道中」(1980年:斉藤光正監督、中村雅俊主演)
「スローなブギにしてくれ」(1981年:藤田敏八監督、浅野温子主演、片岡義男原作)
「魔界転生」(1981年:深作欣ニ監督、千葉真一主演、山田風太郎原作)
「ねらわれた学園」(1981年:大林宣彦監督、薬師丸ひろ子主演、眉村卓原作)
「悪霊島」(1981年:篠田正浩監督、鹿賀丈史主演、横溝正史原作)
「蔵の中」(1981年:高林陽一監督、松原留美子主演、横溝正史原作)
「セーラ服と機関銃」(1981年:相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演、赤川次郎原作)
「化石の荒野」(1982年:長谷部安春監督、渡瀬恒彦主演、西村寿行原作)
「この子の七つのお祝いに」(1982年:増村保造監督、岩下志麻主演、斉藤澪原作)
「蒲田行進曲」(1982年:深作欣ニ監督、風間杜夫主演、つかこうへい原作)
「汚れた英雄」(1982年:門川春樹監督、草刈正雄主演、大藪春彦原作)
伊賀忍法帖」(1982年:斉藤光政監督、真田広之主演、山田風太郎原作)
「幻魔大戦」(1983年:りんたろう監督、平井和正原作)
「探偵物語」(1983年:根岸吉太郎監督、薬師丸ひろ子主演、赤川次郎原作)
時をかける少女」(1983年:大林宣彦監督、原田知世主演、筒井康隆原作)
「里見八犬伝」(1983年:深作欣ニ監督、薬師丸ひろ子主演、鎌田敏夫原作)
「少年ケニヤ」(1984年:大林宣彦監督、山川惣治原作)
「晴れ、ときどき殺人」(1984年:井筒和幸監督、渡辺典子主演、赤川次郎原作)
「湯殿山麓呪い村」(1984年:池田敏晴監督、永島敏行主演、山村正夫原作)
「メイン・テーマ」(1984年:森田芳光監督、薬師丸ひろ子主演、片岡義男原作)
「愛情物語」(1984年:角川春樹監督、原田知世主演、赤川次郎原作)
「いつか誰かが殺される」(1984年:崔洋一監督、渡辺典子主演、赤川次郎原作)
「麻雀放浪記」(1984年:和田誠監督、真田広之主演、阿佐田哲也原作)
「天国にいちばん近い島」(1984年:大林宣彦監督、原田知世主演、森村圭原作)
「Wの悲劇」(1984年:澤井信一郎監督、薬師丸ひろ子主演、夏木静子原作)
「友よ、静かに瞑れ」(1985年:崔洋一監督、藤竜也主演、北方謙三原作)
「結婚案内ミステリー」(1985年:松永好訓監督、渡辺典子主演、赤川次郎原作)
「二代目はクリスチャン」(1985年:井筒和幸監督、志保美悦子主演、つかこうへい原作)
「早春物語」(1985年:澤井信一郎監督、原田知世主演、赤川次郎原作)
「キャバレー」(1986年:角川春樹監督、野村宏伸主演、栗本薫原作)
「彼のオートバイ、彼女の島」(1986年:大林宣彦監督、原田貴和子主演、片岡義男原作)


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コメント

角川が青春

ワタシの世代は、正に青春期の映画。
ド派手なコマーシャルと当時では珍しいメディアミックス…、
そして、映画の出来映えよりも素晴らしいのは、音楽。
そして、なにより素晴らしいのは、若手監督の起用。
何は兎も角、日本映画のパイオニアだと思います。

Re: 角川が青春

コメントありがとうございます。

70年代、80年代は日本映画といえば角川映画で、
その派手な魅力的な映画たちと音楽を堪能してました。

最近懐かしく再び鑑賞して堪能しています。
日本映画よ、あの元気よもう一度!

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