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バイロケーション



 ベランダ越しの山をモチーフに、片手にタバコを持ち苛立ちながら黒基調の絵を描く女性忍(水沢あさみ)。突然のチャイムの音に驚き、ドアを開けると、階下に引っ越してきた青年高村勝(浅利陽介)の姿があり、やがて二人は結婚して勝の部屋の住むことになる。そんなある日、スーパーで買い物をしてレジでお金を払おうとすると、店員に腕を掴まれ事務所に連れていかれる。そして10分前に現れた忍らしき人物が支払ったお札の番号と今支払ったお札の番号が同じと指摘され偽札犯に疑われ、店員が証拠と見せる10分前の監視カメラ映像には、買い物をする自分が映し出されていた。

 バイロケーション(同一の人間が同時に複数の場所で目撃される現象)。このものがたりは、このバイロケ(バイロケーションの略称らしい)が頻繁に現れ、ただ目撃されるだけでなく、本物やその周辺に危害を加え、本物が苦悩する姿を描きます。そしてバイロケは、もちろんまったく本物と姿かたちと声が同じ。しかし、その異様な眼球の動きや、感情を抑制できない行動が、異なるモノであることを印象づけます。そして、このバイロケ被害に悩む人物はひとりだけでなく、被害者たちの会が開かれるほど日常的にあるという設定で、会員は、新加入の主人公忍(水沢あさみ)、刑事の加納(遠藤憲一)、大学生の御手洗(千賀健永)、主婦の真由美(酒井若菜)、高校生の加賀美(高田翔)、そして主催者の飯塚(豊原功補)たちで構成される。このひとりの遠藤憲一さん演じる刑事がいい。少しどこか精神的にやられている感じのギロットと目を見開いた表情、そして少々乱暴な行動に物言いで、ひときわ被害者として人生を狂わされた男のバイロケに対する憎しみが全身から放射されています。さらに、この刑事のバイロケはもっと凶暴ですから、狂気を身にまとい躊躇なく感情だけで行動して怖い。この怖いバイロケたちが、離れたところでの目撃から、徐々に被害者達の前に平気で現れて直接的に襲ってきてエスカレートしてゆく様と、その襲ってくる理由の真実が明らかになってゆく様は、よくできています。そしてバイロケとの攻防以外に、会員なのにバイロケが出現しこない高校生の加賀美と主催者の飯塚の隠された謎も、ものがたりを単純化させないミステリーになっています。

この映画のキャッチコピーは、“「シックスセンス」を超える結末”
最初から知っていたら、なんとなく内容が想像できてしまうキャッチコピーですが、幸運にも映画を見終わってから知ったので、「シックスセンス」という先入意識がなく単純に見れました。たぶん、知っていたら、所々に隠されているヒントや伏線である程度、展開が分かっていたかもしれません。

だからこそ、見終わった後に、その真実を注意して、もう一度見ました。

なるほどね、そうゆうことか。

【オフィシャルサイト】 【予告編】

2014年作品。119分。
・出演:水川あさみ、遠藤憲一、浅利陽介、千賀健永、高田翔、酒井若菜、豊原功補、マイコ
・監督:安里麻里
・原作:「バイロケーション」法条遥

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