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鳥 (The Birds)



 サンフランシスコのペットショップで妹のプレゼントの鳥を探す弁護士ミッチ(ロッド・テイラー)は、店内にいた女性メラニー(ジェシカ・ダンディ)を、からかい怒らせてしまう。しかし、弁護士に興味を持ったメラニーは、彼の住む湾岸町の家にこっそり赴き彼が探していた鳥を置いて来るが、カモメに襲われ怪我をしてしまう。その後、ミッチに食事に誘われて町に泊まり、二人の仲は急接近するが、やがて町に異変が起こり始める。

 アニマルパニック映画のパイオニア的存在でサスペンス映画の神様と称されるアルフレッド・ヒッチコック監督作品です。前半は都会のペットショップでのお嬢様と弁護士の出合い、湾岸町でのお嬢様のいたずら心からの恋への駆け引きが描かれ、これがアニマルパニック映画とはまるで思わせない作りとなっています。さらに、ヒッチコック監督らしい登場人物として、弁護士の偏愛的な母親やサバサバしているかのようで未練がある元カノを登場させ、お嬢様と弁護士に絡ませることで人間ドラマの厚みを増しています。そして、そのドラマの間に、いつもより少し数が多く騒がしい鳥たちやカモメのアクシデントをはさみ、ほんの僅かだけ予兆らしきものを見せる程度にして、いきなり後半からは、突然集まり襲い掛かる鳥たち。それも子供達への攻撃。頭にまとわりつき、突きまわり、そして流血。今なら、あまり見せない光景でしょう。さらに大人たちへの攻撃は、衝撃的で熾烈なものとなります。とにかく、ヒッチコック監督の見せ方がうまい!タバコをふかして佇む女性の背中越しに、鳥が一羽、さらに一羽と増えていき。ふと飛んでいる鳥に気づき、その後を目で追って後ろを振りかえると、鳥たちで埋め尽くされている光景。そーっと、そこから逃げるように離れますが・・(サスペンスの王道です)。また、この作品はBGMが一切無いため、映画・ドラマを観ているというよりは、その場にいるかのように錯覚させる臨場感があり、鳥たちの鳴き声や羽ばたき音がその効果を更に高め、鳥たちが襲ってくる原因解明や反撃のプロセスをいれず、襲われる恐怖をただただ体感させることに徹しているからこそ、観終わった後に悪夢として残る秀作といえます。やっぱり、ヒッチコックは面白い。

1963年アメリカ作品。119分。
・出演:ロッド・テイラー、ジェシカ・ダンディ、スザンヌ・ブレシェット、ティッピ・ヘドレン
・監督:アルフレッド・ヒッチコック
・原作:「鳥 (The Birds)」 ダフネ・デュ・モーリア




<アニマルパニック 60-70年代>
動物たちが人間に襲いかかる映画で、ヒッチコック監督「鳥」以降の70年代に多く作られています。「ジョーズ」('75:鮫)のような秀作もありますが、ほとんどがB級の匂いがする作品で、「グリズリー」('76:熊)、「テンタクルズ」('77:タコ)、「ピラニア」('78)、「スクワーム」('76:ミミズ)、「スウォ-ム」('78:蜜蜂)、「オルカ」('77:シャチ)、まだまだあります。多い!

    


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コメント

懐かしい

ヒッチコックの「鳥」も良いけど、
「グリズリー」「スウォーム」等々…
懐かしいですね。
結構好きです、このB級感覚。

初めまして。マダラ狼と申す者です。よろしくお願いします。ヒッチコックの「鳥」は、この映画観た後から、カラスや鳩が怖く感じられてね・・・。

Re: 懐かしい

映画カッパさんコメントありがとうございます。
そうそう、あのB級感覚の観終った後のやっちまった感がまたいいですね。

Re: 鳥

はじめましてマダラ狼さん、コメントありがとうございます。
私も始めて「鳥」を観たときはトラウマ気味になりましたよ。

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