八月の濡れた砂



 夏の湘南。やりきれずはけ口を捜してバイクを乗り回す西本清(広瀬昌助)は、夜中に若者達から乱暴されて車から捨てられる三原早苗(テレサ野田)を拾って助けるが、ふとして隙に彼女は消えてしまう。やがて、清は早苗と再会して、悪友の高校中退の野上健一郎(村野武範)らと共にひと夏を過ごす。

 70年代若者の目的も見つけられず、やる気もなくその日を暮らす(潰す)青春群像映画なのかな。時代は違っても、若者の頭の中はセックスでいっぱい。だから隙あらば、そっちに傾いてゆく。ただ、この映画でのセックスは、レイプまがいで強引。ラブラブという感じは無く、男の欲望むき出しで、当時はこんな感じ?と勘違いしてしまいます。登場する若者は愛人の子で高校中退で無駄な日を過ごす青年に村野武範さん、この後テレビ青春ドラマの先生のイメージが強いので、海のシャワー室やクルーザ上で強引に女性を襲うギャップがどうも・・。そして悪にはなりきれずバイクを飛ばして気晴らしする青年に広瀬昌助さん。こちらの方は、よくいる普通の青年ですが、彼の欲望のはけ口とその罪悪感との葛藤が本当の青年像のように思えます。当初は、沖昌也さんが予定されていたようなので、沖さんがやっていたら、全然別の青年像になっていたでしょう。そこに自由奔放な少女と保護者的姉、真面目だけれど焚き付けられ暴挙に出てしまう青年、優等生の少女など、多くのキャラを用意して彼らの方向性が見つけられない、ある意味破滅的なひと夏が繰り広げられます。舞台の湘南は懐かしい海の家に、今と変わらず賑わう海と浜辺。そしてロックミュージックが生演奏され、40年前なのに、今でも継承されるいる風景が見られるのが、なかなかオツです。スカイラインハコスカなども登場。そして、この映画は色の使い方が強烈なのも印象的で、青と赤を極端に画面いっぱいに広げ、若者達の曖昧さからの脱却したいという心の中を表現しているのでしょうか。

1971年公開。91分。
・主演:広瀬昌助、村野武範、テレサ野田、藤田みどり、中沢治夫、赤塚真人、隅田和代、奈良あけみ、地井武男
・監督;藤田敏八
・音楽:むつひろし、ペペ
・主題歌:「八月の濡れた砂」 石川セリ

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<ハコスカ>
早苗の姉の車で清が姉に襲いかかろうとしてシフトギアを折ってしまう。日産スカイライン3代目、ハコスカという愛称があるくらい昔は有名な車です。最近では洋画「ワイルド・スピード MEGA MAX」('12米)、「ほしのふるまち」('11)に登場してます。気が付かなかったけど、旧い映画になら出てるのかな?




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