スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

そのときは彼によろしく



 アクアブランツ店「トラッシュ」を営む遠山智史(山田孝之)の前に、スタイルの良い女性が現われバイトを懇願して勝手に店に住み着いてしまう。智史は気が付かなかったが、実は彼女は有名なモデルの森川鈴音で、さらに智史の幼馴染の花梨(長澤まさみ)であった。やがて智史は、彼女が花梨であることに気付くが、もう一人の幼馴染佑司が事故で意識不明であることを知り、二人は佑司の元に向かう。そして花梨はそのまま佑司の所に残ることを智史に伝えるが、花梨には智史には明かせない秘密があった。

 雪のちらつく中、小さなアクアプランツ店「トラッシュ」の前のベンチに座る一人の女性。ふと視線を彼女に向ける智史が、視線を戻し店の中に入ろうとすると、すっと立って声を掛けるモデルのような容姿の女性。「ここあなたのお店?」、「わからない?私が探しているもの、わからない?」。そして見つめあう二人のアップとなり、少し微笑む彼女。でも「水草ですか?」「あっ、水槽?」と答える智史に、表情と態度が変わる彼女。このなにかあるのだろうな、な感じから入り、ところどころに意味ありげな素振りを見せる彼女とどうも的外れな智史の関係がなかなかいいです。見ている側は、小学生くらいの二人の男の子と一人女の子の回想シーンらしきものが現在と交互に挟まれるので関係は直ぐにわかりますが..。この小学生たちのシーンは、小さな池のほとりの森に隠れるように遺された古いバスとそこに住み着いた老犬。この少し異次元な空間で、バスの後部座席にぶかぶかのアーミー服を着て、ランドセルを枕に寝ている美しい顔をした少女を見つめる少年。気配を感じたのか突然目を覚まし目の前の見知らぬ少年に殴りかかるかのような勢いで「お前だれだ」と詰問する少女。その2人の間に割り込むように入るめがねの少年。これが深い絆で結ばれた3人の出会いとなり、この物語の本当のスタートでもあります。そして現実と回想シーンが交互に織り交ぜられ、智史と花梨が築いてきた信頼関係と決して恵まれた環境で育っていない花梨の今に繋がる心の癒しに智史とその家族が深く関わっていったことがよくわかります。やがて幼馴染の花梨と気付き「やっと分かったよ、君が探していたものを」と伝え、嬉しそうに楽しそうに花梨との時を過ごす智史。でもときどき暗い顔が見え隠れし、哀しそうに智史を遠くから見つめる花梨への不安が伝わってきます。そしてもう一人の幼馴染の祐司の消息が判明しますが、それは本人からの電話ではなく、佑司の彼女からの悲痛な電話。久々に出会う佑司は交通事故で意識不明状態。これもものがたりの伏線なのです。そして花梨の身にも、恐怖の眠りと夢の世界が訪れてしまいます。

 世間離れして、どこかおどおど、でも水草のことになると自然と弁が立つ。そんな智史を回りは好意を抱いてしまう。そんな人物像が普通に存在してしまう山田孝之さんの演技はいいです。そして有名モデルの森川鈴音こと智史の幼馴染花梨に長澤まさみさん。少し小悪魔的で明るい花梨と、時折見せるもの哀しそうな花梨の二面性が、やはりいいです。そして2人の人生に関わるのは、智史に好意を抱く真面目なパン屋さんに国仲涼子さん。優しさに溢れる智史の両親に小日向文世さんと和久井映見さん。智史と花梨の幼馴染佑司に塚本高史さん、その彼女に北川景子さんとなかなかの顔ぶれです。

 そして再び目を覚ますかわからない深い眠りにつく花梨とその目覚めを待つ智史。その時の流れの長さを感じさせる移り変わる様々な出来事が過ぎ去り、やがて何十年も目を出さずに眠るオニバスの種に変化が起こり、そして・・・。

【予告編1】【予告編2】

2007年公開。114分。
・出演:山田孝之、長澤まさみ、塚本高史、国仲涼子、小日向文世
・監督:平川雄一郎
・音楽:松谷卓
・原作:「そのときは彼によろしく」市川拓司
・主題歌:「プリズム」柴咲コウ




<市川拓司原作作品>
市川拓司さんの原作は日常生活の中にある不思議な世界が描かれ、映画化作品も全て好きです。
妻を亡くした親子の前に、雨の日に亡くなった妻が現われる「いま、会いにゆきます」(2004年:竹内結子、中村獅童)。コンプレックスを持つ二人の大学生のカメラを通じた淡く切ない恋物語「ただ、君を愛してる」(206年:宮崎あおい、玉木宏)。

スポンサーサイト

ゴジラ



 太平洋上で仕事の合間の楽しいひとときを過ごす船員達をのせた貨物船。海上の異変に気付き一斉のその方向を見つめる船員達に、一瞬の眩い光が襲う。すぐさまSOSが発せられ、近くを通る貨物船や漁船が救助に向かうが、全ての船からの連絡が途絶える。そして、ただ一人大戸島に打ち上げられた生き残りの漁師は、頑なに口を閉ざし、その島の長老は昔から伝承されている生物「ゴジラ」かもしれないと口にする。
出だしから何か起こったのか予測不可能な展開。近年のアメリカゴジラでも同じような展開で、初代ゴジラから継承されているオープニングです。

 それから暫くして、大戸島を襲う大嵐。高波と暴風雨で家の中にいても激しいい音と揺れに眠れぬ島民たちに、嵐とは異なる重低音の音と振動がさらなる恐怖を与え、突然訳もわからず崩れ落ちてゆく家々。やがて調査団が訪れ無残に破壊尽くされた家屋の惨状を目の辺りし、近くに放射能反応がある大穴を見つける。そこには、絶滅したはずの三葉虫が残されていた。そして突然警鐘が鳴らされ、何事かと山へ昇る人々に、山の合間から顔を覗かせる巨大生物「ゴジラ」。
なかなかテンポの良い流れで、ゴジラの一部だけ見せて、まだ全容を見せない演出がいい。それでも頭部だけでもその大きさがわかる山との比較や、山の上から海岸線を見下ろすと、砂浜に残された足跡と何かを引きずったかのような跡が、さらにその大きさを感じさせるショットとなっています。

 この後は、じわじわとゴジラの全容と迫り来る恐怖。そして排除としようとする人間との戦いが始まります。
まずは遠洋でのフリゲート艦からの爆雷攻撃。闇雲に攻撃ですからその成果も分からずじまい。やがて東京湾でダンスや歌で楽しむ人々を乗せた遊覧船近くに突然現われるゴジラ。ゴジラは何もせず海に戻りますが、確実に近づいています。そして突然東京上陸。縦横無人に東京を徘徊するゴジラ。その強大な体と足で全てのものが踏み潰され、振り回される尾で弾き飛ばされる。通った跡はただただ爆撃を受けたかのような瓦礫の山、山。電車はゴジラの足にぶつかり、くわえられ振り回される。鉄橋や鉄柱もいとも簡単に捻じ曲げられ、恐怖で逃げ惑う人々で多い尽くされる道路。でも人間様も黙っていません。5万ボルトの高圧電線攻撃・・効かずに高圧電線が口から放たれる白熱光でぐしゃり。ならば自衛隊登場。野戦砲、機関銃、攻撃機のミサイル攻撃、戦車隊攻撃・・まったく効きません、強すぎです。とうとう、為す術がなくなり途方に暮れる人々。多くの人が負傷して救護所に入りきらずに外で治療を受ける子供達の映像が流れ、女学生達の「平和への祈り」の歌が流れる。もはや、破壊神「ゴジラ」に太刀打ちできず、絶望的な雰囲気で、後は神に祈るだけか・・。そして一発逆転兵器「オキシジェン・デストロイヤー」の登場、てなわけですが、初代「ゴジラ」は怪獣映画というだけでなく、ゴジラに攻撃をかける人間に怒りを感じる古代生物学者山根博士(志村喬)や戦争で右目を失いひっそりとある研究に没頭して悩む芹沢博士(平田明彦)、船舶会社緒形所長(宝田明)と山根博士の娘美恵子(河内桃子)と芹沢博士との微妙な三角関係などヒューマンドラマとしてもよくできています。そして山根博士の最後の言葉「最後の一匹だとは思えない。水爆実験を続けて行われとしたら、あのゴジラの同類が、また世界のどこかで現われるかもしれない・・」という核を憂う言葉の現実と、これ以降、数多く作られた「ゴジラ」と、まさかハリウッドでも2回もリメイクされる世界の「ゴジラ」になったのは、人々を魅了した初代「ゴジラ」の創出と作品の質の高さでしょうね。

【予告編】

1954年作品。97分。
・出演:宝田明、河内桃子、平田明彦、志村喬、堺左千夫
・監督:本多猪四郎
・特技監督:円谷英二
・音楽:伊福部昭

プロフィール

jurrin

Author:jurrin
映画大好き人間でやんす。日本映画好きでやんす。新旧問わず好きでやんす。
リンクフリーです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
1028位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
邦画
38位
アクセスランキングを見る>>
アクセスカウンタ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。