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惑星大戦争



 ある日全世界に未確認飛行物体が数多く目撃されるようになり、未完成の宇宙船「轟天」開発者から設計図を奪おうとする人物が現れるが、その人物の正体は地球を侵略しようとする宇宙人であった。その後、未確認飛行物体からの攻撃が始まり、国防軍は「轟天」の完成を目指し、スタッフを招集する。そして、「轟天」は敵秘密基地である金星に向け出撃する。

 1970年代後半、「スターウォーズ」、「未知との遭遇」など、それまでにないクオリティーの高いSF映画が登場した時代に、サブタイトルが「THE WAR IN SPACE」ですから、思い切りそれらの作品を意識して作られたのでしょう。が・・、出来は東宝のお子ちゃま怪獣映画の域を脱しておらず、稚拙なストーリーとお粗末なデザイン・特撮に海外との差を恥ずかしく思えてしまうくらいです(とほほ)。日本の特撮、特にミニチュアにおける「日本沈没」のような自然災害や、「東京湾炎上」のような爆破シーンの技術は優れているのかもしれませんが、いかんせん空想メカのデザインのセンスが無さ過ぎ(ある時機からのデザインセンスはスゴイですが)。侵略宇宙船は、無理やりローマ船をモチーフにしたブサイクさ。一方迎え撃つ地球防衛船は、「海底軍艦」をリスペクトした轟天で、「海底軍艦」に登場した独特のデザインの万能戦艦が宇宙船になり、前部のドリルをはじめ全体的にダサくなっています(なんでこうなっちゃうかな)。宇宙人のボスもダースベーダーに対抗してローマ風?そしてチューバッカーを意識したかのようなボディーガード。ストーリーは、敵宇宙船に対抗できる唯一の宇宙船轟天に、森田健作、沖雅也、宮内洋など、やる気満々若手スタッフを集めて、敵秘密基地に向け出撃しますが、スタッフがいとも簡単に死んでゆき、一瞬悲しむも、すぐに忘れられてゆく。最後は残った男女が見つめあうといった、お命軽視の典型的な作品(ほとんどメイン級を殺してるよ)。そして、お子ちゃま映画には、そぐわない拉致された浅野ゆう子さんのセクシーボンテージはサービスなのか、はたまた作製スタッフの趣味だったのかは?です。

1977年作品。91分。
・出演:森田健作、浅野ゆう子、沖雅也、宮内洋、池部良、新克利、大滝秀治
・監督:福田純
・特技監督:中野明慶
・音楽:津島利章

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東京湾炎上



 東京湾に帰港するタンカー「アラビアンライト」は、テロリストたちによりシージャックされる。テロリストは、日本の石油備蓄基地の破壊を求め応じない場合には東京湾でタンカーを爆破すると宣言する。

 東京湾が炎上したらというシミュレーションとそれを東宝特撮ならここまでやっちゃうよ的な映画で、ストーリーや展開は二の次なのかな(せっかくSF冒険作家田中光二氏の原作があるのに)。ですから、タンカーシージャックと東京湾炎上という面白い題材ではあるのですが、テロリストの要求が東京湾でタンカーを爆破されたくなければ、石油備蓄基地を爆破してテレビで流せという妙な内容で、さらに日本政府の対策が、本物を爆破しないで特撮映像を流してしまえという、特撮の中に特撮が現れるという不思議な内容です。でも、アメリカ映画でも火星着陸を特撮で世間に流す「カプリコン・1」なる映画もありましたから、アイデアとしてはありなのでしょう(おっ、東京湾炎上の方が先だ)。ということで、石油備蓄基地大爆破!もちろん、東京湾も大爆破!と東宝特撮陣のミニチュア爆破技術を、これでもかというぐらい披露してくれます。確かに連続爆破の紅蓮の炎の嵐や、東京湾の海面を走る炎など見るべきものはあります。さてドラマとしては、テロリスト対日本政府と乗務員の関係を刻々と迫る爆破タイムリミットの中で見せたいのでしょうが、どうも流れが悪く緊迫感がない。テロリストも日本映画だから仕方ないのかもしれませんが、日本人に合わせ片言の日本語で話しかけて、主義や圧力の重みが感じられない。その中に違和感のある小柄で流暢な日本語を喋るテロリストがいるじゃないですか。顔を黒く塗ってますが・・水谷豊さん、なぜにここに。あとは、主人公の石油技師役に藤岡弘さん。やっぱりいつ見ても仮面ライダーこと本郷直樹のように正義感バリバリのタフな男で、テロリストとガチの闘いや爆破物捜索には特殊部隊を差し置いて任務を遂行してしまいます。水谷豊さんとの格闘シーンもあります(体格差があるので予想通りの結果ですが)。でも、女性との過去ラブシーンはこの特撮メイン映画には無用でしたね。

1975年作品。100分。
・出演:藤岡弘、丹波哲也、金沢碧、北村聡一郎、潮哲也、金井大、下川辰平、宍戸錠、水谷豊
・監督:石田勝心
・特技監督:中野昭慶
・音楽:鏑木創
・原作:「爆発の臨海」 田中光二

<中野明慶特技監督>
「ゴジラ」シリーズをはじめ、「日本沈没」、「ノストラダムスの大予言」などの70年代話題となった特撮大作や、戦争もの「連合艦隊」、「大日本帝国」など東宝映画の名立たる迫力のある作品を手掛けています。CGがない時代だからこそ、あのスケールの特撮はスゴイの一言につきます。

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ひとごろし



 福井藩士双子六兵衛(松田優作)は、藩内で臆病者と言われ嫁の来ても無く、妹にも縁談が来ないありさまであった。その頃、藩主が招き入れた武芸指南役仁藤昂軒(丹波哲郎)に嫉妬する、藩士たちが闇討ちを行うが返り討ちにあってしまう。怒った藩主は上意討ちを命じ、臆病者の汚名をそそぐために六兵衛が追っ手として願い出る。

 なかなか異質な時代劇です。松田優作さんの月代姿の侍。それも、いつもびくびくしている臆病者で、松田さんのハードボイルドの匂いを掻き消した役柄で、いつもビビッている松田さんを見ることは、そうそうないでしょう(口調も現代語風)。一方、上意討ちの相手は丹波哲郎さん。こちらは、いつもの通りの落ちついて臆することない強い剣豪役で、松田さん演じる六兵衛とは正反対の世界の人間です。このような真逆の人物が上意討ちで相対するわけですから、まっとうな戦い方にはなりません。なんと、六兵衛が取った秘策とは、「ひとごろし」と昂軒を指差し、周りのものをびびらせ、昂軒に宿もとらせず、食事もままならない状況に追い込む、心理作戦。卑怯ものと罵られても自分にはこれしかないと突き通します。ですから、まともな斬り合いシーンなどはありません。このまま、この展開がずっと続くのかと、ちょっと飽きを感じたところで、旅籠女主人おようの登場。最初は困っている昂軒を宿に泊めましたが、六兵衛の話しを聞いて、上意討ちの手伝いをするために一緒に旅に出てしまう。およう役の高橋洋子さんが、気の強い女性でいながら、六兵衛に惹かれていく様も忘れていません。そして、ラストの方になると意外と六兵衛が成長して、びくつき感が減って、いつもの松田さんのドスのきいたぼそぼそ節が聞け、意外な結末を迎えます。この原作は山本周五郎さんの作品で、なんとコント55号で「びっくり武士道」のタイトルで映画化されていたり、植木等さんや渡瀬恒彦さんが六兵衛を演じるテレビドラマにもなっている有名な作品だったのですね。

1976年作品。82分。
・出演:松田優作、丹波哲郎、高橋洋子、五十嵐淳子、岸田森、桑山正一
・監督:大洲斉
・音楽:渡辺宙明
・原作:「ひとごろし」山本周五郎

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君よ憤怒の河を渉れ



 ある日突然、東京地検検事杜丘(高倉健)は、身に憶えない強盗・強姦の罪で逮捕されるが、黙秘を続け知人の刑事矢村(原田芳雄)と共に家宅捜査に同行する。しかし、部屋から盗品が発見され、杜丘は刑事の隙を見て抜け出し、真犯人と真実を知るための逃亡生活が、始まる。
 
 シブシブ俳優の逃亡者役の高倉健さんと追跡者の原田芳雄さん。この二人の逃走・追跡劇がつまらないわけがない。そして逃亡に至る過程は、突然街でこいつにやられたーと指さされてあっさり御用(ありか)。しかし、隙をみて逃げ出し、東京~石川~北海道~長野~東京と真相を捜査しながら逃げ回り、さらにこれに新薬の製薬会社の陰謀、そして逃亡先の牧場主の娘とのラブロマンスもあり、閉鎖病棟での悪の実験と1970年エンターテイメントサスペンス作品堂々完成という感じです。そして逃亡手段は操縦したことのないセスナでの逃亡(ありえない)、銀座の街を馬で逃亡(これまたありえない)、そして熊に襲われる(救われるもあるよ)といった緊迫シーンが数多く登場するのですが、ここで使用されるBGMが、なぜか軽いテンポのコメディタッチな曲で一気に気分は消沈。何故にこの曲と流れるために興ざめしてしまいました。また、この手の映画などで特殊技術は酷い。セスナを追尾する航空自衛隊機が斜めに飛んで、後ろの煙が後方から上方に流れているー、水平に飛ばしたら必ず煙は上方に立ち上るため無理やり斜め飛びにしたのだななんて、どうでもいいことに眼がいってしまいました。あとは、惜しげもなく中野良子さん、脱ぎっぷりがいいと思ったのは一瞬、そのカットわりじゃ、裸体は代役さんだとばればれでしょ。なんて気になる点もありますが、1970年調を楽しみたいかたにはお勧めの映画です。

1976年作品。151分。
・出演;高倉健、原田芳雄、中野良子、池辺良、大滝秀、西村晃、岡田英次、伊佐山ひろ子、田中邦衛、倍賞美津子、大和田伸也、下川辰平
・監督:佐藤純弥
・音楽:青山八郎

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エスパイ



 世界平和を守るエスパイたち(藤岡弘、由美かおる、草刈正雄は、バルトニア首相を暗殺して世界を混乱させようとする逆エスパイから首相を守るために、本国から日本に護衛を任せられる。

 盛り上がらない。正義と悪の超能力者同士の戦いで、まるで「Xメン」のような設定なのですが、戦いはアクションや銃撃がメインで、超能力は防御に使って戦いには発揮できていないよ。正義のエスパイは藤岡弘さん、どうみても本郷タケシでいつ変身するのかと気になってしまいました。その恋人でメンバーの由美かおるさん、途中でトップレスになって痴態を演じますが、そのシーンが何度もリピートされサービスし過ぎ。そして新米のメンバー草刈正雄さん、無理やりメンバーにさせられ殺人の葛藤に悩む男。やっぱりハンサムだわ。彼らのボスは加山雄三さん、合ってる合ってる。映画はとにかく、超能力以外の戦いが多く、銃撃で殺傷したり、重機を使っての攻撃と、能力全開の戦いは見られませんでした。出てくる超能力は、念動、透視、予知、そして窮地に陥ったときに発動される伝説の能力がテレポーテイションと定番の能力が出てくるのですが、一番最強能力が催眠(?)!飛行機を墜落させようとしたり集団催眠で撹乱させたりと最強(これも超能力なの?)。戦術も悪の組織はエスパイたちを分散させる作戦で、あっさりと分散させられ個々に狙われるエスパイたち、なのに何故か勝ってしまいました。運かな、あっ、愛か。

1974年作品。94分。
・出演:藤岡弘、由美かおり、草刈正雄、加山雄三
・監督:福田純
・音楽:平尾昌晃、京建輔
・主題歌:「愛こそすべて」 尾崎紀世彦
・原作:「エスパイ」 小松左京

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