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カサンドラクロス



 国際保健機構にテロリストたちが潜入するが、警備官たちと銃撃戦となりテロリストが致死率の高い細菌を浴びてしまう。その一人は逃亡の末、大陸横断超特急に乗り込む。それを知った組織は特急列屋を隔離しようと今は使われていない施設に誘導するが、どの途中にあるのは崩壊寸前のカサンドラクロスと呼ばれる大鉄橋があった。そのことを知った乗客の抵抗が始まる。

 この映画は、鉄道パニック映画です。ワクチンが存在しない高致死率の細菌に感染したテロリストが、パリ・アムステルダム経由ストックホルムの大陸横断超特急に潜り込んだことから、特急内がバンデミックの危機に陥るストーリーです。ただ、これだけで終わらないのが、この映画の面白いところで、この細菌を封じ込めるために国際保健機構が採った手段は特急列車ごと隔離。これは、まあ、あたりまえの措置ですが、特急列車を目的地の隔離場所に走らせるのには、途中でカサンドラクロスと呼ばれる大鉄橋と通過する必要があり、この鉄橋は近くの住民たちが崩れ落ちると確信して逃げ出したおんぼろ大鉄橋。組織は、回復の可能性がない細菌感染者を列車もろとも大鉄橋とともに消滅させようとする企てをします。国際保健機構が黒幕とは、なかなか大胆な設定です。そして、一時的に停車させられた特急列車内には完全防護服と自動小銃で武装した多くの兵士たち乗り込み、すべての窓は溶接されてしまいます。これで乗客たちは、逃げ道なしの完全な密室状態で幽閉され、カサンドラクロスへと向かうカウントウントダウンが始まります。

 この死へのカウントダウンに気づき、強制的に捻じ曲げられた運命から抵抗する人々が登場します。精神科医チェンバレンこと、チャード・ハリス。70年代アクション映画によく出ていました。「ジャガーノート」、「オルカ」、「ワイルドギース」などなど。英国紳士だけど男らしさいっぱいで、近年では、「ハリーポッター」シリーズの初代ダンブルドア校長、ですね。そして、チェンバレンの元妻で売れっ子の女流作家ジェニファーには、ソフィア・ローレン。麻薬捜査官ハリーに、O・J・シンプソン。追われる麻薬売人ナバロに、マーティン・シーン。そして、彼らと対峙するカサンドラクロスへの死の計画の実行者は、国際保健機構のマッケンジー大佐こと、バート・ランカスター。キャストも豪華です。
その他にも、国際保健機構の一員だが患者治癒を推進して大佐と対立する医師や、ナチス収容所で妻子を亡くして隔離場所が収容所であった場所だと気付きパニックになるユダヤ人セールスマン。軍事企業の夫を持ち若い愛人と乗車する婦人。などなど、密室ストーリーとあって、キャラクター配置も抜かりありません。

 もちろん、細菌パニックの人間模様だけで終わりません。細菌の治療方法が見つけるために感染した犬と犯人を列車の外に出す必要があります。でも特急列車は停められないため、貨物室の横の搬入ドアから、バケットをヘリでリフトアップする作戦が採られます。作戦決行の場所は開けた郊外から山へと繋がる僅かな平野部。なかなかリストアップできずに、やがてトンネルが・・・とスリルいっぱい。さらに、カサンドラクロスへの死への道のりに抵抗する人々は、特急列車を停止させようと先頭車両へと向かいます。しかし、彼らを遮るのは武装した兵士たちで、容赦なく銃を向け発砲してきます。もちろん、抵抗側も反撃をして銃撃戦となりますが、なかなか先に進めず犠牲者も出て、刻々とカサンドラクロスが近づいていきます。そして彼らが選んだ最後の道は・・・。
いやあ~、この時代のパニック映画は面白い。

【予告編】

1976年公開。西ドイツ/イギリス/イタリア合作。
・監督:ジョルジュ・バン・コストマス
・出演:リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、バート・ランカスター、マーティン・シーン、O・J・シンプソン、
・音楽:ジェリー・ゴールド・スミス 【Main Title】





<日本の鉄道パニックえ映画>
海外では鉄道パニック映画作品は多いですね。一種の密室ですから、なにが起こっても逃げられない閉塞感が堪らないです。日本映画の鉄道パニック映画はというと、脅迫犯人が新幹線に時速80キロになると爆破する爆弾を仕掛ける「新幹線大爆破」(‘75)。自衛隊クーデータ部隊が寝台特急を占拠する「皇帝のいない八月」(‘78)。意外とないですね、でも、この2作品は面白いです。

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アドレナリンドライブ



 同僚のいたずらでヤクザの車に追突してまった鈴木(安藤正信)は、事務所に連れて行かれ多額な賠償金を要求されるが、突然ガス爆発が起こり、事務所内はめちゃくちゃになりヤクザ達は死亡してしまう。たまたま爆発現場を通りがかった看護師静子(石田ひかり)は、怪我をしている鈴木を連れ出して救急車に乗り込む。しかし、そこには大怪我をしたヤクザ黒岩(松重豊)が大金の詰まったカバンを抱えて搬送されていた。やがて黒岩が暴れたことで救急車は川に飛び込んでしまい、どさくさに紛れて鈴木と静子はカバンを持って逃げだす。

 エンジンを掛ける音から、車の運転席からフロントガラス越しに前方を見る映像と軽快な音楽から始まる快適なドライブシーン。いやいや、カメラが車内に切り替わると先輩からなじられる後輩社員シーンとなり、やがて先輩がイタズラで手のひらで後輩の目を塞ぐと、目の前には赤い高級車で、ごっつん。高級車の窓から手をひらひらさせて脇へ停めろと誘導され、車から出てきたのは明らかにあちら系の人で、案の定、後輩君はそのまま怖い人に連れられて行きつく場所は事務所です。一方、病院のナースステーションで同僚に小馬鹿にされ、いいように使われる真面目で冴えない看護師佐藤静子。この後輩君と看護師静子が出会うのは、ガス爆発で死屍累々でめちゃくちゃ状態の事務所であった場所。二人が乗り合わせた救急車にカバンを抱えた大怪我のヤクザが搬送され、なぜか二人を外に蹴り出し、なぜか救急車を事故らせるヤクザ。そう、ヤクザが抱えていたカバンの中身は多額の札束で、二人は事故って川に沈みつつある救急車からカバンを取り出し何気ない顔で病院に運ばれ大金をゲット。この今までいいことが一度も無かったような冴えない二人の男女が、突然の大金を手にしたことから、嫌気がさしていた人生を捨てて逃走劇が始まります。後輩君の鈴木には安藤正信さん。看護師静子には石田ひかりさん。美男美女ですが、それを隠すほどの冴えないオーラがいい。先輩から挑発され、なじられても何も反論てきずに下を向いてしまう鈴木。髪がぼわーっと広がり大きなメガネをして、同僚の軽いノリにのれずに真面目を絵にかいたような看護師静子。でも内面は、今の状態から抜け出したい表情を時折見せる二人ですから、大金を手にしたことでその気持ちに火がついてしまいます。そして救急車と共に川に沈んだはずのヤクザが病院に運ばれ、ヤクザの弟分のチンピラたちが病院に見舞いに来て、大金を奪ったことがばれたことから、一気に暴走して逃亡。あとを追うチンピラと大怪我のヤクザ。このチンピラたちのガラの悪さ(なかなか悪)と、ちょびっと混じった間抜けさが、シリアスとコミカルを行き来させます。BGMは、「彼の車に乗って、真夏の夜を走り続けた。彼の車に乗って、さいはての町 私は着いた」と歌う平山みきさんの「真夏の出来事」で、この逃走劇が楽しいもののように思えてくるから不思議です。追いかけるワゴンの中でこの歌をノリノリで歌うチンピラたちを見てもやっぱり楽しそうかな。そして強面松重豊さんが演じるヤクザ黒岩も、婦長を買収して軽自動車で追跡開始。一方、逃げ切ったと安心したボロボロな二人は札束を片手にスイートルームに宿泊して、ドレスアップして高級レストランへ。髪をショートにして赤いドレスを着た看護師静子は・・可愛くなってしまいました。可愛い石田ひかりさんが登場です。冴えない看護師静子が弾け飛んでベットにダイブして飛び跳ねる姿や、恥じらいながらも少し積極的にキスする姿も可愛いですがね。そんなノンビリした二人ですが、まだまだ追手は諦めません。大金を狙うヤクザ黒岩と黒岩を裏切るチンピラたち以外に、金の匂いを嗅ぎつけた紳士面した怪しい男、とじわじわと二人へと迫っていきます。「ウォータボーイズ」「スイングガールズ」の矢口史晴監督作品だけあって、登場人物たちが個性的で、うまく絡み合うことで期待感を増します。そして、ワゴン車と軽自動車ながらカーチェースもありますし、二人に迫りくるサスペンスもありとなかなか見れました。ラストは鈴木と静子の二人と、ヤクザ黒岩と買収された婦長の二人と、徒労に終わったチンピラたちの結末が描かれ、BGMはやっぱり、「彼の車に乗って、真夏の夜を走り続けた。彼の車に乗って、さいはての町 私は着いた。・・・」。

【予告編】

1999年。112分。
・出演:安藤正信、石田ひかり、松重豊、角替和枝、マギー、徳井優
・監督:矢口史靖
・音楽:山本精一&羅針盤
・主題歌:羅針盤「アドレナリンドライブ」
・エンディングテーマ:平井みき「真夏の出来事’99

裏窓



 カメラマンのジェフリーズ(ジェームズ・スチュアート)は撮影中に骨折して自宅のアパートで車いす生活を余儀なくされる。一日中、暇な彼の楽しみは、窓の外に広がる向かいのアパートの人間観察であった。そんな日常風景のひとつに仲の悪い夫婦の姿があったが、ある日妻の姿が忽然と消え、大きな荷物を外に運び出し、包丁の手入れをする夫だけが窓の住人となる。ジェフリーズは、夫が妻を殺害して遺体を隠したと疑い始め、友人の刑事に相談するが相手にされない。しかし、夫の怪しい行動に日に日に疑いを強くするジェフリーズに、彼女のリザ(グレイス・ケリー)や看護師ステラが同調して、真相を突き止めようとする。

 窓を全開にして生活するアパートの住人たち。そして額に汗が噴き出して眠る男と華氏95度(摂氏35℃)の温度計が映し出される。やがて、男の顔から足へとカメラは移動して、そこにはジェフリーズの壊れた足と落書きされたギブス、粉々に壊れたカメラ、クラッシュするカーレースの写真、とカメラは移動して、最後は美女のネガ写真と雑誌の表紙。うーん、これだけで猛暑と、カメラマンらしき男がカーレース場で事故って骨折した様子がすぐにわかります。そして、有名な美女の彼女がいて、雑誌の撮影で知り合ったことも。さすが、ヒッチコック監督、オープニングだけで前置きの説明を終了させてしまうとは。

 車いすの男ジェフリーズが、暇潰しのために窓から見るアパートは、売れない作曲家、沢山の男たちから言い寄られる美女のダンサー、暑くてベランダにマットレスを置いて眠る夫婦、夫に罵声を浴びせる妻とこそこそ電話をしている夫、人生絶望のようなオールドミス、結婚したばかりの夫婦、水着で日向ぼっこしている年配の女性、と色々な人生をたっぷりと詰め込んだ住人達のアパート。そのひとつひとつの部屋の窓が、ジェフリーズを飽きさせず、楽しませるオムニバス劇場となっています。もちろんジェフリーズにも、実業家の美女の彼女と、世界を歩きまわるフリーカメラマンの、住む世界のギャップに悩む人生がここにもひとつあります。

 ある日、夫婦仲の悪い妻の姿が忽然と消え、何度もアパートの部屋から運び出される大きなトランクと何本もの包丁を手入れする夫に違和感を感じるジェフリーズ。まさか妻を殺害して運び出しているのでは、なんて考えも暇だから頭に浮かんでしまう。さらにアパートの中庭の花壇を馴らしている夫の姿を見て、妄想が疑惑に、そして確信へと変わってゆくジェフリーズ。すぐさま友人の刑事に相談するが、ただ呆れられるだけで、まともな捜査もしてくれない。そりゃ殺害現場を見た訳ではなく、推理ですかからね。でも普通ならありえないよな、と思うことでも、彼女のリザや介護をしてくれる看護師ステラが同調して、あれよあれよという間に、動けないジェフリーズを横目に彼女たちが暴走(ほとんど楽しんでいるでしょう彼女たちは)。男が出かけた隙に、花壇を掘り起こしたり、証拠を探そうとして部屋に侵入したり。そして案の定、男の姿がアパートの外に見えて戻ってくる。分かってはいるけれど、ドキドキ、ヒヤヒヤの展開です。このスリリングな素人探偵たちの活躍(?)の間にも、アパートの住人たちの人生劇場が続けられてゆく様は、上手いな。そして、ついつい、その劇場をジェフリーズと一緒に見られずには居られなくなります(すっかり観客)。こっちは、ジェフリーズと一緒に、日に当たらず、向こうからは見られないように隠れて見ているので安心。そんな安全な場所にいると思っていたら、ギロリとこちらに向けられる視線。ギブスをしているジェフリーズは動けない。さあ、サスペンスの第二幕です。

【予告編】

1955年公開アメリカ作品
・監督:アルフレッド・ヒッチコック
・出演:ジェームズ・スチュアート、グレース・ケリー、レイモンド・バー、セルマ・リッター、ウェンデル・コーリー
・音楽:フラッツ・ワックスマン

六月燈の三姉妹



 スーツ姿の男が鹿児島空港に降り立ち、汗だくになりながら向かうのは、少しさびれた商店街の一角にある和菓子「とら屋」。彼は離婚調停中の妻(吹石一恵)と、もう一度話をするためにやってきたが、彼女の離婚の意思は固かった。さらに「とら屋」は存続が危ぶまれ、もうすぐやってくる六月灯に向けた新製品で盛り返そうと奮闘中であった。その流れの中に自然と夫も取り込まれてゆく。

 「六月燈」。鹿児島の神社で行われる和紙で作った灯篭が飾られる夏のお祭り、だそうです。灯篭の灯りに照らされた神社、街並み、人々が、荘厳でありながら華やかな感じですね。
この六月燈で、少しでも賑わいを取り戻そうとする、少し寂れた真砂商店街が舞台のものがたりです(どうやら実在するみたいですこの商店街)。
この商店街の一角にある和菓子屋「とら屋」。老舗店ですが、この店も存続の危機にある経営状態で、六月燈にあわせ新製品を出してなんとか立ち直したいと奮闘している家族たち。

 この「とら屋」、別名があって、その名は「バツ屋」。仲がよさそうな夫婦の経営のように見えますが、実はこの二人、元夫婦。元夫「眞平」の浮気がばれて離婚となったのですが、元妻「恵子」は、その前にも一度結婚しているのでバツ2。前の夫との間に二人の娘がいて、長女「静江」は、だめんず男と離婚してバツ1の出戻り。二女「奈美江」は東京の税理士と結婚しましたが、姑問題でただいま離婚調停中。さらに前夫に引き取られていたので鹿児島弁が分からず、長女とも他人行儀。「眞平」との間にできた三女「栄」は結婚直前に婚約破棄して、ただいま妻子ある上司と不倫中。と、なかなか訳あり家族です。ここに、二女「奈美江」の夫「平川」が、どうしても、もう一度話をしてよりを戻したいと訪ねてきますが、慣れっこの「バツ屋」家族ですから、仲を取り持つわけでもなく、あたりまえのようにバツ1の道を選択です。それでも、なんとか、よりを戻したい「平川」ですが、頑なに拒否をする「奈美江」。でも翌日の帰りの時間まで、その話は保留にするからと言って店を手伝わせる。なかなか気の強い女性です。さらに「ムリ」と言ったのは先にそっちだから「ムリ」とか、恋愛の果てにあるのは別れとか、挙句の果てには、仕事先の男性から言い寄られてキスをしたと、告げたり、散々、夫をいじめます。いやいや、なかなか可哀そうです「平川」さん。それでも、めげずに「とら屋」を手助けしちゃう。そんな姿を見て久々に笑みが出る「奈美江」。といった二人の微妙な関係の修復?決別?が描かれます。こんなシリアスな関係も、周りの登場人物たちの雰囲気で、ちょっとコメディチックで楽しく見れます。

 一方、「とら屋」再生の最終兵器は、鹿児島特産の「軽羹(かるかん)」にチョコや抹茶をコーディングしてアイスキャンディのようにした「かるキャン」(あまり美味しそうにはみえませんが・・)。映画の中では、さつまいもの新品種「こなみずき」なるものを原料にしているらしいです(味がイメージできません)。この最終兵器を、六月燈で発売!さあ、売れ行きは・・。

 このホームドラマを演じるのは、気の強い二女「奈美江」に、吹石一恵さん。夫へのチクリチクリやいじめの演技が上手く、見ている男性にとっても、なかなかズキズキ突き刺さり辛いです。バツ1だけどしっかりものの長女「静江」に、吉田羊さん。意味がわからないけど流暢に話す鹿児島弁で、自分のことよりも家族のことを考えている長女そのもの。ずけずけと物を言う三女「栄」に、徳永えりさん。あっけらかんとしているようで、悩みを多く抱えて苛立つ姿の危なっかしさがよく伝わってきます。この三姉妹は、幼いころに離れ離れになったり、父が違ったりと、少し複雑な関係で仲が良さそうですが、どこかに一枚壁がある感じです。それでも、この美人三人姉妹が浴衣で歌って踊るキャンディーズの「暑中お見舞い申し上げます」は、息がぴったりで、セクシーで可愛い。必見です。

 そして「奈美江」と「平川」のその後は?。「とら屋」の存亡は?。さらにもう1カップルの行方は?。などなどが、エンディングロールの中で描かれています。ほっこり。



【公式サイト】

2013年公開。104分。
・監督:佐々部清
・出演:吹石一恵、吉田羊、徳永えり、津田寛治、市毛良枝、西田聖志郎
・音楽:寺嶋民哉




あけましておめでとうございます。 そして、ブログへの訪問ありがとうございます。今年も拙いレビューですが、よろしくお願いいたします。

ゾンビ・リミット



 ゾンビウイルスが蔓延した混乱の時代、ウイルスに感染しても直ぐに接種するとゾンビ化が抑えられるワクチンが開発される。ワクチンで発症を抑えられた人は「リターンドReturned」と呼ばれるが、その効果は1日しか持たず、毎日接種する必要があった。
ギター教室の講師アレックスも不注意からリターンドになってしまうが、恋人の医師ケイトが病院からワクチンを少しずつ入手して自宅に蓄えていた。しかしワクチンが尽きたという噂が流れ始め、ワクチンを巡る争いとリータンドを排除しようとする流れに二人は巻き込まれてゆく。

ゾンビものでは珍しいヒューマンドラマ作品です。

 ゾンビ手前の「リターンドReturned」になってしまったアレックスの苦悩。毎日接種しなくてはいけないワクチンが入ったケースを開け、その本数が数える。その本数が、アレックスが人間でいられる日数。アレックスを支える医師ケイトは、病院から少量ずつ高額な値段でワクチンを違法に入手し、アレックスのワクチンケースに1本ずつ追加してゆく。常に不安と恐怖を感じる中でも、二人は恋人であり続ける。

その日常を壊すのが、ワクチンの不足。どうやらこのワクチンは、リダーンドの骨髄から作られているらしいので、リターンド減少=ワクチン減。さらに、ワクチンが少なくなったことで、普通の人々は、リターンド=時限爆弾と恐れ、市民運動から政府に圧力をかけて隔離しようとする。さらに過激な人々は反リターンド派を掲げ、リターンドを襲撃し始める。

そんな情勢の中、アレックスとケイトは、ワクチンの入手に躍起になるが、一日一日と過ぎ、手持ちのワクチンは減ってゆく。そして、二人に追いうちをかけるように、今までケイトにワクチンを横流ししていた人物が殺害されて、入手したはずのワクチンが奪われる。誰も知らないはずなのに、犯人は誰?。さらに、ケイトの病院を武装した反リターンド派が襲撃して、入院中のリターンドを殺害。さらに身分を明かしていないリターンドたちのリストが奪われてしまう。リストにはアレックスの名前と住所が。そして警察がアレックスの行方を捜してアレックスとケイトの家へ。と、悪い方向へと流れていきます。唯一の望みは、政府が開発している代替ワクチン。でもその開発は遅々として進まず、焦る二人。残り僅かとなったワクチンを眺め、絶望にくれるアレックス。それでも、恋人のためにあきらめないケイト。この展開は、ヒューマンドラマ+サスペンス映画です。ゾンビは、あまり登場しませんが、十分見れる映画です。

ゾンビ映画でありながら、ゾンビから襲われる直接的な恐怖よりも、アレックスとケイトを襲う心理的な恐怖と焦り。そこに多くのエゴが加わることで、二人の希望が削られてゆく様が描かれ、陰鬱な気持ちになります。映像自体もいつも曇りで暗いから、視覚的にも陰鬱を増長させているのかも。

そしてラストは、唖然・・このオチですか。そして、さらに後日談が描かれ、ここから別の物語が始まるとは。ただ、決して陰鬱を飛ばすような内容にはなりませんがね。



2013年公開スペイン作品
出演:エミリー・ハンプシャー、クリス・ホールデン・リード、ショーン・ドイル、クローディ・バルロス
監督:マニュエル・カルバージョ
音楽:ジョナサン・ゴールドスミス





<スペインの恐怖映画>
最近では「REC/レック」(2008年公開)シリーズがあります。隔離されたアパートで感染症が広がりゾンビのように人に噛みつく、その中にテレビクルーが一緒に閉じ込められてしまう。なかなか怖い作品でした。古くは「ザ・チャイルド」(1977年公開)。ある町にバカンスで訪れた夫婦。その町には、なぜか大人の姿はなく子供ばかり、やがて・・。この映画も怖かったな~。あれリメイク版があるみたい、えっ、メキシコ作品??。まだまだ、ありそうですね怖いスペイン映画。

プロフィール

jurrin

Author:jurrin
映画大好き人間でやんす。日本映画好きでやんす。新旧問わず好きでやんす。
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